LOVE展♥アートにみる愛のかたち









森美術館10週年記念で開催されているLOVE展に行ってきました。

この写真では伝わらならないけど、鏡張りの真っ暗な部屋に配置されたこのオブジェは、絶え間なく色が変化しています。写真は世界が認めた前衛芸術家、草間彌生の体験型アート、「愛が呼んでいる」。それに、ここでは草間彌生さんが朗読する詩がBGMのように流れているんです。あの草間彌生さんの独特の話し方で、ついたり消えたりしながら詠まれる詩は、オブジェの色の変化とも相まって、とても心地が良い。スピーカーは随所に配置されているようで、右から聞こえたと思ったら後ろから、左下から聞こえたと思ったらつぎは頭上から。(ただ、聞き取れないんです。)

前にNHKで特集が組まれていたドキュメンタリーを見たときも、彼女の純粋だけど、向上心のある精神に惹きこまれました。草間彌生さんの作品には、なんというか。ぐっと心が掴まれますし、「草間彌生」と名前を聞くだけで、気持ちが高揚するような感じもあります。


そういえば秋にパリに行ったときは、ルイ・ヴィトンと草間彌生さんがコラボレーションをしていた時期で、パリの一番の繁華街は草間彌生さんカラーに染められていたのでした。








行き交う方々を見つめる草間彌生さん。
何を思ったのでしょうか。

LOVE展は、「愛」をテーマにロダンの彫刻から現代絵画、報道写真、浄瑠璃や、それこそ草間彌生さんのような体感型アートまで200点もの作品が展示されています。

書きたい名前も多いけれど、一番心が揺さぶられたのは、初めてお目にかかる「折元立身」さんの作品たちでした。 折元立身さんはアルツハイマーとを患った94歳のお母様をパフォーマンス・アートとし作品にされています。 初見で涙が出そうになり、すぐ近くのグロテスクな作品(ごめんなさい)を見に行って気持ちを落ち着かせました。 折元立身さんの作品は、頭部をフランスパンにしてポースを取ってみたり、ベートーヴェンの運命(あの、ジャジャジャジャーンっていう旋律)に合わせて、お母様の頭をもじゃもじゃ掻きむしってみたりと、 「?」 となってしまう作品が多いです。(すみません)
でも、折元立身さんがお母様をとても愛しているということと、またお母様からも折元立身さんを愛していることが、痛いほど表現されています。

内面には失うことへの恐怖が含まれていて、だからこんなにも心を揺さぶられるんじゃないかな。折元立身さんは、お母様との思い出をずっと残しておきたいんじゃないかな。どんな気持ちで作品を作っているんだろうと気になって、ネットを探して見たらインタビューが載っていました。


LOVE展、とてもよかったです。


LOVE展を見たあとは、時間もあったのでひとり、スカイデッキにも登ってみました。
こうしてビュービュー風に吹かれてるのってすごい気持ちがいい!
私と警備員さん以外、誰も人がいませんでした。
都会のど真ん中で、人がいないって何よりの贅沢ですね。




LOVE展♥アートにみる愛のかたち

森美術館